日本プロフィバス協会

世界で最も使用されているフィールドバスPROFIBUS
産業用Ethernetの標準PROFINET

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■PROFINETによる垂直通信:DX未来への準備■

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"Vertical Communication with PROFINET: Future-Ready for
Digital Transformation"


デジタルトランスフォーメーション(DX)の戦略的焦点は、予知保全、
適応型生産、そして統合的な品質管理にあります。AIベースの分析や
デジタルツイン等の高度なデジタルソリューションの活用により生産性の向上や
コスト削減を実現します。

これらテクノロジーの共通点はITレベルで動作しOTレベルのフィールドデバイス
から生成されるの膨大なプロセスデータへのアクセスを必要とする点です。
垂直通信は将来のスマートファクトリーにとって不可欠な前提条件となります。

しかしITとOTを階層分離し異なる通信ネットワークを使用する従来の
「オートメーションピラミッド」の構造がこの発展を妨げてきました。
柔軟なデータ交換には、オープンかつ連続的なデータハイウェイ、
すなわち統合されたネットワークが必要だからです。

PROFINETはすでにこれらの要件の多くを満たしており、それゆえにOTの世界で選ばれるNo.1のソリューションとなっています。

□セキュリティとセマンティクスが重要な役割を担う

垂直通信では接続性に加えてサイバーセキュリティとセマンティクス
(データの意味論的定義)という2つのトピックが極めて重要です。
従来の工場ではITとOTの境界が暗黙のうちに「セル保護」の役割を果たしており、
アクセス制御はゲートウェイやファイアウォールによって管理され、
その設定も複雑なもでした。ネットワークが統合されると、こうした障壁は
なくなります。通信のエンドポイントであるフィールドデバイスで
直接アクセス制御を行う必要があります。この目的のためにPROFINETには
認証やアクセス制御といったセキュリティ機能が備わっています。
一貫性のある集中型ユーザー管理の前提条件が整います。



また、垂直通信には、データのセマンティクス(意味情報)を容易に
扱えることも不可欠です。対照的に、従来のシリアルフィールドバスを介して
データにアクセスする場合、ユーザーはデータ値しか受け取れません。
そのデータの意味(セマンティクス)は、ユーザーマニュアルの中に
埋もれてしまっています。一方、ITアプリケーションはデータとメタデータで
構成されるデータオブジェクトを必要とします。
今日、情報モデルや情報交換の分野において、ITセクターで主流となっている
ミドルウェアはOPC UAです。フィールドバス経由でデータを上位層へ送信する
際には、まずエッジデバイスでデータに意味情報を
付加(セマンティック・エンリッチメント)し、OPC UA形式に変換する
必要があります。ここで、内部セマンティクスと外部セマンティクスを区別する
必要があります。

◇内部セマンティクス:
デバイス内部のモデルから導き出されるすべてのメタデータを含みます。
例えば測定値の場合、データ型、物理単位、値の範囲などがこれに該当します。
◇外部セマンティクス:
アプリケーションエンジニアリングから導き出されるアプリケーション固有の
情報が含まれます。例えば
「測定値がボイラー3の加熱システムの流量に関するものである」
といった情報がこれに該当します。

今日のエッジアプリケーションにおいて、こうしたデータへのセマンティックな
情報の付加(セマンティック・エンリッチメント)は、その多くが
手作業で行われています。これには多大な労力を要し
柔軟性に欠けるという課題があります。

□セマンティック相互運用性
内部セマンティクスはデバイス固有のものであるため、
デバイス記述ファイル(PROFINET GSD)から自動的に取り込むことが可能です。
OPC UA Part 30144では、GSD内で拡張キーワードを使用し、デバイスが提供する
データを記述したり、それらを情報モデルへセマンティックにマッピング
したりできるようになりました。これにより、汎用的な情報モデルの利用や、
エッジでの自動処理が可能になります。



プラントのエンジニアリングツールが、外部セマンティクスの主要な
情報源となります。デバイスのパラメータ設定データを利用することで、
垂直通信のための自動インポートが可能になります。これらは、
PROFINETプロファイルと関連するOPCコンパニオン仕様を標準化するものです。

一方で、ロボットやドライブといった大型デバイスも市場に登場しており、
これらはPROFINETに加え、垂直通信用のOPC UAサーバーを内蔵しています。
ここでも、デバイスメーカーやアプリケーション開発者は、
PROFINETコンパニオン仕様に基づく標準化された情報モデルの恩恵を
受けることができます。これらはセマンティックな相互運用性を保証し、
結果としてデバイスやアプリケーションのコスト削減につながります。

□エッジデバイスを経由するアプローチ
しかし、古いデバイスを使用している既存設備や、
シングルペア・イーサネット(SPE)および2線式回線による給電(PoDL)機能を
備えた新しいフィールドデバイスの場合はどうなるのでしょうか。
こうしたリソース制約のあるデバイスでは、エッジデバイスを介した垂直通信が
唯一の選択肢となります。

PROFINET V2.5でのSXP(Scalable eXchange Protocol)の導入により、
垂直通信の要件にも対応できるようになりました。SXPは、強力な
新しい通信チャネルを提供し、データ駆動型およびイベント駆動型の
効率的な通信を可能にします。

ソリューションのツールキットには、エッジ、デバイス上のOPC UAサーバー、
そして標準化された情報モデルが含まれるようになりました。エッジは、
SPEデバイスとして市場に登場しつつあるような、リソース制約のある
デバイスを統合するための重要なコンポーネントです。
これにより、既存設備からよりスマートな工場へと段階的に移行することも
可能になります。

PROFINETエコシステムに加わったこれらの新しいコンポーネントにより、
データをより柔軟に利用できるようになります。



Dr. Andreas Uhl
Head of PI Committee C3 Application Profiles

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